有限会社 セキセイ堂

【胸像(屋外から屋内への移設)】
修復前 修復後


場所: 神奈川県の会社ロビー内

サイズ: 高さ、約70cmの創設者胸像
修復作業期間: 1日


「銅像の修復前状況」

元々は同社工場の屋外に長年設置されていたとの事で、着色の流れも目立っており、汚れも固着していました。
色落ちは酷い状態ですが、欠損した部分などはありませんでした。

「ご依頼主との打ち合わせ」

新社屋建設と同時に、屋外に設置していた胸像を屋内ロビーに移設したそうです。
新しい綺麗なロビーに胸像を置いてみると、長年屋外に設置されていた汚れは特に目立って気になるとの事で、当社へ依頼をして頂きました。

写真では分かりづらいですが、高い石台の上に胸像が設置されているので、普段のお手入れはあまり頻繁に出来ないとの事です。
そのため、日頃のお手入れがラクに出来るような着色にする事になりました。
屋内ですので、雨で汚れる心配も無いのですが、あえて「屋外用の着色」を施しました。 
これであればお手入れも簡単です。


また、「創設者の胸像」という事ですので、歴史を感じさせる「古色仕上げ」で着色する事になりました。

「銅像の修復手順」

残っている着色や、ムラに発生した自然の緑青(青さび)を一旦落とします。
着けた色が落ちにくいようにする下処理を施した後に、基本となる色を全面に着色します。
乾燥後に布やタワシで擦って余分な塗料を落としながら、基本色を本体に固着させます。
ここまでの下処理を丁寧に行う事によって、本来の形を崩す事無く、薄くて強い着色をする事が出来ます。

その上に、周囲の雰囲気や像の形状に合わせて、異なる微妙な色を何色も薄く重ねていきます。
自然な緑青よりも強くて美しい、「経年変化による美しい青銅色」を着色によって作り出しました。

「修復のポイント!」

新社屋のロビーという事で、壁も床も天井もピカピカです。
万が一にも色の飛び散りが無いように、万全の状態で養生を行いました。
平日はお客様が多数利用されるロビーですので、会社の休日に作業を行いました。

空調の効いたロビーですので、細かいホコリは舞っています。
今後は館内清掃の業者さんに胸像を拭いて頂いても問題が無いように、お手入れが簡単に出来る着色をしました。
また、「日頃のお手入れ方法」も文書にまとまて、ご担当者にお渡ししてあります。

今回のご担当者様はとても熱心な方で、当社の過去の修復作品を見るために、他県まで足を運んで何体もの銅像をご覧になったそうです。

ご自分の目で確認して納得した上で、ご依頼を頂きました。

社員の方がこのように創設者を大切の思う気持ちがある会社は、今後も発展を続けるでしょう。

セキセイ堂 銅像・ブロンズ像の修理・修復・クリーニング

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